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五月柱 <濱田 雄冴>

皆さんお久しぶりです。

濱田雄冴です。

最近はとても暑い日が続いてますね。

 

今回の公演「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」には、たくさんの小道具が出てきます。農夫たちが持っている農具(鎌や鋤、鍬など)、コーラスとリーズのパ・ド・ドゥで使われるリボン、アランの親友の赤い傘やシモーヌが使う木靴などなど…。

ここまでいろいろな小道具を使う作品は、あまりないのではないかと思うくらい出てきます。

小道具の扱いは慣れるまでは苦労します。

リハーサル中の一コマ。

男性たちが持っているのは、鎌です。

取扱い注意です。柄ではなく、刃の部分を持ってしまう人も見たことあります。危ないですねー。

農作物を刈り取る動きを、足捌きは素早く正確に、上半身はこれでもかと言うくらいたっぷり使い表現します。元気な働き者たちの踊りです。

なかなか見応えがあると思います。

 

次は、27日公演の主役二人のリボンを使ったパ・ド・ドゥ。

リボンを使うことで、より可憐に、ときにダイナミックに見えます。リボンは作品中にたくさん出てきます。

 

なかでも一番大掛かりな小道具は、

メイポールです。直訳すると、五月柱。

メイポールダンスとも呼ばれ、古くからヨーロッパの五月祭にて、行われてきました。

リボンを交互に編み込んで行くことによって、長く厳しい冬が終わり暖かい季節が到来することを盛大にお祝いし、その年の豊穣を願う踊りです。

五月祭が行われる前夜は、ワルプルギスの夜と呼ばれているそうです。バレエの作品にもありますよね。

バレエの作品名の由来や踊りの意味など調べてから舞台を見たりすると、また新たな発見があるかもしれません。

 

メイポールダンスを踊る場面は1幕のみどころのひとつです。

足元は細かく決められたステップを踏みながら、上半身は身がよじれるほど使い、男女が高速で旋回し、入り乱れながらリボンを編み込んでいく、、、

今回初めて「ラ・フィユ」に参加する団員にとってみたら、慣れるまではまさに修羅場。僕も必死にリハーサルに参加していたのを覚えています。

美しく編み込まれていくリボンとダンサーたちの美しいステップを堪能してください。

 

さて、今回僕は6月27日の公演のアランを演じます。この作品の中でも特殊な存在であるアラン。物語の中に溶け込めるような役作りを模索中です。新しい役を演じる喜びを噛み締めながら皆様の心に残るようなアランを演じられたらと思っています。

 

したっけまたねー